ユネスコ無形文化遺産 奥能登「あえのこと」編

【平成26年1月6日 スタッフ兼特派員 井上 浩和 記】

昨年「和食」が新たに登録されたユネスコの無形文化遺産。
TV、新聞他各メディアでも取り上げられていましたが、日本では23番目の登録だそうです。
同じく無形文化遺産に2009年登録されたのが石川県奥能登に伝わる農耕儀礼「奥能登のあえのこと」。毎年12月と2月の年2回行われるこの祭事に今回お伺いしてきました。

あえのことの「あえ」は神を供応する「饗」、ことはハレの行事を意味する「事」で、つなげて「饗の事」。一年の収穫を感謝して田の神様を自宅に招きごちそうなどでおもてなしする祭事です。

今回お伺いするお宅では集落を代表して実施するということで、近所のお宅からも農作物や魚、そしてもちろん米から作られるお酒も持ちこまれ、お迎えする準備は万全です。

神様をお迎えする準備中

 

もちろん日本酒も!

準備が整ったところで神様をお迎えに田んぼへ。
ごあいさつのあと榊に宿して家にお連れします。
神様はご夫婦ということで榊も2本。目が悪い神様のために歩きにくいところや段差など声掛けしながらご案内されていました。

お迎えに来たごあいさつ

 

ご夫婦の神様を榊に宿してお連れします

 

道中声掛けしながらご案内

 

家に着いたら囲炉裏でひと休み

囲炉裏でひと息ついたら今度はお風呂(!)
湯加減を聞きながら冷え切った体を温めていただきます。
その間台所は大忙し!神様に召し上がっていただく御膳の仕上げが急ピッチで進みます。

お母さま方の動きがペースアップ

 

御膳の最終仕上げ

御膳のセット完了!

お銚子もちゃんとセットされています

御膳が整ったところでお風呂上がりの神様をご案内。当主が一年の収穫に感謝のごあいさつを述べた後、料理一品一品について説明していきます。料理の食材は自家で生産したものや近隣で採れたもの。
調理の仕方にも家によって違うようですが、
「煮しめの具材の種類は奇数にする」
「焼いたものは田が焼けるとして縁起が悪いから使用しない」
「出世魚であるブリを使う」
と縁起を担いだこだわりが満載です! お酒ももともとは神様は甘いモノが好物ということで、収穫に感謝する意味も込めて各家で甘酒を作りお供えしていたそうですが、近年は清酒をお供えする家が増えてきたとのこと。
神様もきっと日本酒、好きですよね!

御膳についた神様に当主から感謝のごあいさつ

御膳の料理について一品ずつご説明

神様のお食事が終わったらいよいよ直会(なおらい)!
神様にお供えしたお下がりをみんなでいただきます。
地元の子どもたちにとってあえのことは伝統的な儀式の日というよりもごちそうを食べられる日!その気持ち良く分かります(笑)

神様は招かれたお宅でそのまま冬を越し、2月にもう一度儀式があって田に送り出されます。こういった儀式がキチンと残っていて今でも体験できる日本はスゴイですね!
そしてこんな儀式で登場する「日本酒」もスゴイ!です。

世界に伝えるべき日本の文化として、しっかり理解してしっかり伝えていかないといけないですね。

「あえのこと」についてはコチラ↓↓↓

http://www.town.noto.lg.jp/www/event/detail.jsp?common_id=3171